CSRは”キャリア形成”で視る
2022.03.12
「社員のキャリア形成は必要ない。」
そう言う経営者もいるが、そもそもキャリア形成とは何かを知っているだろうか。
個人のキャリア形成とは、人生のありたい姿を実現するために自らを成長させていくことだ。
社員であれば、ありたい姿と会社のビジョンを重ね、会社の成長のために自ら成長していくことだ。
経営者が社員の成長を求めていない会社を「ゆるブラック」と言うことは以前も紹介した。
仕事はラクで残業もない。
しかしその裏は、決まった仕事だけをやってくれればいい、社員が下手に成長されては困る、のだ。
経営者に「社員のキャリア形成支援」の話を持ち掛けるとボロが出る。
「そんなことして社員か辞めたらどうするんですか?」と返ってくる。
Z世代には当たり前のキャリア形成
今の子どもたちは小学校のときからキャリア教育を受けている。
主体的なキャリア形成ができる人となることを目指し、国が十数年前から学校へキャリア教育に導入した。
いまZ世代と呼ばれる若者たちは、キャリア教育を受けてきた。
だから、学校を卒業したその先の企業で、キャリア形成環境のない企業に違和感を感じることになる。
つまり、何年か先に確実に、キャリア形成の環境の有る無しで企業を査定する時代が来るだろう。
キャリア形成に取り組む企業とは
では、真剣に社員の成長を考えている会社とはどんな会社だろうか。
具体的には、第三者のキャリアコンサルタントがおり、定期的な面談や研修など、キャリア形成支援の制度や環境がある会社だ。
国は、キャリア教育だけでなく、企業がこのようなキャリア形成の制度や環境を整備することを推進している。
しかし、肝心の企業の関心が低いのが実情である。
さらに残念なことに、ここ山梨県では恐ろしいほど認知度が低い。
キャリアという概念は、1950年代アメリカで発祥し、キャリアカウンセリングは当たり前だ。
2000年代に入って日本でもキャリア形成という考えが広まってきた。
山梨県の企業は、IT・DXもそうだが、新たな仕組みの導入に東京から概ね10年は遅れる。
そんな山梨だからこそ、既に取り組んでいる企業がわかりやすい。
求職者の方にとっても、優良企業か評価する目安になるのではないだろうか。
経営者がキャリア形成の意義を理解・納得して、社員を成長させる覚悟のある企業。
山梨県へ転職・就職をお考えの方、そういった企業を私と一緒に探してみてはいかがだろうか。